セーフティネット保証(5号)の運用拡大について
また対象となる企業基準について、平成23年東北地方太平洋沖地震の発生後、原則として最近1か月間の売上高等が、前年同月に比して20%以上減少しており、かつ、その後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期に比して20%以上減少することが見込まれることが選択要件として加わりました。
セーフティネット保証(5号)の指定業種について(中小企業庁)[PDF]
セーフティネット保証(5号)の概要について(中小企業庁)[PDF]
景気対応緊急保証制度が終了する本年4月からの緊急避難的な運用とされております。
新燃岳噴火による災害に係るセーフティネット保証(4号:突発的災害(自然災害等))は、地域が指定され平成23年3月22日に発動されましたが、未曽有の震災においては全国を対象とした5号認定の運用拡大となっています。
震災被害に伴う雇用調整助成金(中小企業緊急雇用安定助成金)の利用について
雇用調整助成金制度は、従業員の雇用を維持するために一時的な休業等を行った場合に、休業手当相当額の一部(中小企業で原則8割:一人一日当たり7,505円上限)を助成する制度です。
東北地方太平洋沖地震被害に伴う「経済上の理由」で事業活動が縮小した場合についても利用することができます。
具体的な活用事例
・交通手段の途絶により、従業員が出勤できない、原材料の入手や製品の搬出ができない、来客が無い等のため事業活動が縮小した場合。
・事業所、設備等が既存し、修理業者の手配や部品の調達が困難なため早期の修復が不可能であり生産量が減少した場合。
・計画停電の実施を受けて、事業活動が縮小した場合。
・避難指示など法令上の制限が解除された後においても、風評被害により観光客が減少したり、農産物の売り上げが減少した場合。
主な支給の要件
(1)雇用保険の適用事業主であること
(2)最近3か月の生産量、売上高等がその直前の3か月又は前年同期と比べ5%以上減少していること
また、この場合において、「青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県のうち災害救助法適用地域に所在する事業所の場合、
今回の地震に伴う経済上の理由により最近1か月の生産量、売上高等がその直前の1か月又は前年同期と比べ5%以上減少していること」
と支給要件が緩和されています。
さらに、平成23年6月16日までの間については、減少する見込みの事業所も対象となります。
震災被害に伴う雇用調整助成金の利用に際して[PDF]
雇用調整助成金とは
休業等の実施については事前に、労働局又はハローワークに計画を届ける必要があります。
被災中小企業への資金繰り支援策
東北地方太平洋沖地震等による災害は、広範囲で甚大な被害が発生しているため、激甚災害として指定されています。
そのため全国の被災中小企業者を対象とした資金繰り支援策が打ち出されています
1.災害関係保証の発動
市町村長等から罹災証明を受けた中小企業者に対して、信用保証協会が別枠で保証を行います。
・保証割合:100%
・保証限度額:無担保8千万円、普通2億円
・保証料率:各信用保証協会所定
・保証期間:各信用保証協会所定
・担保:弾力的な取扱い
・保証人:原則不要(代表者保証は必要)
2.災害復旧貸付
被災中小企業者に対して、日本政策金融公庫及び商工組合中央金庫が貸付限度額に別枠を設けます。
・商工組合中央金庫 1億5千万円
・貸付期間:10年以内(据置2年以内)
・貸付金利:日本政策金融公庫 基準金利>中小企業事業1.75%・国民生活事業2.25%(平成23年3月12日現在)
商工組合中央金庫 相談の上決定
特に被災の著しい企業には、貸付額のうち1千万円を上限として、融資後3年間の貸付金利が0.9%の引き下げ措置があります。
3.小規模企業向け設備資金融資の償還期間の延長
小規模企業者等設備導入資金貸付制度及び小規模企業設備貸与制度について、既往貸付金の償還期間が2年延長されます。
(7年以内から9年以内へ)
被災中小企業に対する資金繰り支援策(中小企業庁)[PDF]
新たな資金繰り支援策(平成23年度第一次補正予算)
この新たな支援策により、復興特別貸付制度と復興緊急保証枠が創設されました。
東日本大震災復興特別貸付(日本公庫・沖縄公庫での名称)の概要
(商工中金では危機対応業務という名称になっています)
これは事業の復旧に必要な設備資金・運転資金を長期・低利で融資する制度です。
・貸付制度:日本公庫(中小事業)・商工中金7億2千万円、日本公庫(国民事業)4,800万円
下記①、②、③に該当する場合は、さらに別枠で以下の利用が可能
日本公庫(中小事業)・商工中金3億円、日本公庫(国民事業)6,000万円
・貸付利率:日本公庫 中小事業1.75%、国民事業2.25%、商工中金1.75%
(基準金利(5年以内 平成23年4月末現在)
対象者によって金利が減免される特別措置もあります。
・貸付期間:設備資金15年以内、運転資金8年以内
下記①、②に該当する方は、設備資金20年以内、運転資金15年以内
下記③に該当する方は、設備資金、運転資金ともに15年以内
・据置期間:最大3年以内
下記①、②に該当する方は、最大5年以内
<制度対象者>
以下のいずれかに該当する方が対象です。
①地震・津波等により直接被害を受けた中小企業者
②原発事故に係る警戒区域等(警戒区域、計画的避難区域、緊急避難準備区域。)の区域内の中小企業者
③上記①、②の事業者等の事業活動に相当程度依存している中小企業者
④その他、震災の影響により、業況が悪化している中小企業者
東日本大震災復興特別貸付の概要(中小企業庁)[PDF]
東日本大震災復興緊急保証の概要
これは、事業再建資金その他の経営の安定に係る資金につき別枠で設けられた信用保証制度です。
・保証限度額:普通2億円、無担保8千万円 最大2億8千万円の保証枠
無担保無保証人、1,250万円
保証割合は融資額の100%
保険てん補率は90%
・保証料率:0.8%以下
・保証人:代表者保証のみ(第三者保証については、原則不要)
<利用対象者>
以下のいずれかに該当する方
①特定被災区域内で、地震・津波等により直接被害を受けた中小企業者。
(原発事故に係る警戒区域等内に事業所を有する中小企業者を含む。)
>罹災証明書、警戒区域等の事業者は商業登記簿/納税証明書等が必要です。
②特定被災区域内で、震災の影響により業況が悪化している中小企業者。
>震災後3ヶ月(1ヶ月の実績と2ヶ月の見込みでも可)の売上高等が前年同期比10%減であること。
③特定被災区域内の事業者との取引関係により、業況が悪化している中小企業者。
>震災後3ヶ月の売上高等が前年同期比10%減であることに加え、理由書の提出が必要です。
④震災災害により風評被害による契約の解除等の影響で急激に売上が減少している中小企業者。
(主に宿泊業、旅行業が想定されています。)
>震災後3ヶ月の売上高等が前年同期比15%減であることに加え、理由書の提出が必要です。
これにより、一般保証とは別枠で、災害関係保証、セーフティネット保証と合わせて、無担保で1億6千万円、最大5億6千万円の保証枠となります。
東日本大震災復興緊急保証の概要(中小企業庁)[PDF]
二重債務支援策
1. 中小企業及び農林水産業等向け対応
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1)現在の債務
- 再生に向けた相談窓口の設置と公的な旧債務整理プロセスの拡充・強化
- 個人向けの私的整理ガイドラインの策定等
- 再生可能性を判断する間の利子負担の軽減等
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2)新しい債務
- 公庫等による融資制度の拡充
- 信用保証制度の拡充
- リース信用保証制度を始めたとした設備導入支援策の検討
- 原発事故被災者への「特別支援制度」の創設
- 二重債務をできる限り負わずに再出発可能な事業環境の整備
2. 個人住宅ローン向け対応
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1)現在の債務
- 住宅金融支援機構における既存ローンの返済猶予等
- 個人向けの私的整理ガイドラインの策定
- 住宅再建を目指す方の負担軽減
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2)新しい債務
- 住宅金融支援機構による金利引下げ、返済期間の延長
- 災害公営住宅の供給
3. 金融機関向け対応
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1)金融機関への資本参加、要件の緩和
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2)金融機関の無税償却等の弾力化
中小企業及び農林水産業向けの支援策の中にある「再生に向けた相談窓口の設置と公的な旧債務整理プロセスの拡充・強化」の中には「中小企業再生ファンド」の新設があります。これは被災地各県に設置し、債務の株式化や新規の株式引き受けなどで債務負担軽減や資金支援を行い、中長期的に経営を支援するとのことです。
ファンドは、ベンチャー企業支援や中小企業の再生などを手がける独立行政法人中小企業基盤整備機構が地域の民間金融機関などと共同で設立する予定です。政府は同機構が発行する債券に保証を与え、ファンドの資金調達を支援します。
当初は公的機関が個人や企業の債権を買い取る全面的な再建支援を求める声もあったようですが、公的ファンドによる債権の買い取りなどを広く認めますと、公的資金の損失や、金融機関の不良債権増加にもつながる可能性もあります。
また、借金を抱えていない被災者との公平性も考慮した結果、ファンド支援対象は再生可能性のある企業に限られ、それ以外は私的整理の枠組みを活用するようになりました。
しかし難しいのは、このファンドがその地域のどの業種の、どの会社に投資していくかということです。
このファンドの性質からするとその地域の基幹産業が優先的になると思われます、そうすることによって基幹産業に関連する企業やその他の企業にも仕事やお金が回ってくることになると思われます。
しかし復興には時間がかかりますので基幹産業にだけ注意していると先に関連企業やその他企業の存続が厳しくなってしまいます。優先順位は基幹産業でも、その周りにある産業にも投資のお金が回るような投資が必要になってくると思います。
反対に投資対象企業の経営者や従業員もこれが投資であることを理解し、忘れてはならないと思います。公的な補助金とは性格が違うため、復興計画を示し、実行していく強い意思が必要と思われます。
また、個人の住宅ローンでは、「震災前の住宅ローンの負担を軽減します」とありますが、住宅金融支援機構の住宅ローンを利用している方は「払込みの猶予や返済期間の延長、払込猶予期間中の金利引下げ等を行う」との記載があり、金融機関と被災者の間で私的に行った住宅ローンは「債務免除を受けやすい環境を整備する」と、住宅ローンでも支援策がかなり異なっています。
さらに、地震保険に加入していたり、現金で住宅を購入して二重債務にならずに済んだ人もいるため、公平性の問題が生じると思われます。
阪神・淡路大震災や新潟県中越沖地震の時には二重債務を抱えた被災者に対する国の抜本的な支援措置が取られていないだけに、その当時の被災者からは疑問が残る支援策と思います。
「二重債務問題」の政府の対応方針の詳細はこちら
http://www.cas.go.jp/jp/siryou/pdf/20110617taiouhousin.pdf
